指の体操

趣味のピアノ愛について語る超個人的なブログ

今年もベートーヴェン

田園1楽章のレッスン開始。

手が大きい人でないと厳しい、、と他の生徒さんが言ったとおり、手を8度以上全開が続く箇所が幾つかあるけど、技巧を凝らしたという感じの曲ではないので譜読み自体はすごく苦労はしていない。まだ何が書いてあるかを通し読みただけなので、アーティキュレーションなど細かいところをこれから詰めていく(最初からしてこいとよく怒られる・・・)。

一方、単調になりがちという一面があるということでもあるので、どう飽きさせずに聴いてもらえるかを考える必要あり。

参考までに著名なピアニストの演奏を幾つか聴いてみた。教科書的と思われる重厚な演奏だと機械的な響きに聞こえて聴き続けるのは若干苦しく、Barenboimの演奏が個人的には好きだなと思った。色彩豊かで軽やかな響きとドラマが共存していて、ドイツの田園風景と、作曲当時、聴力を失いつつあったベートヴェンの感情の揺れに思いを馳せたくなる。今みたいな新緑の季節に散歩しながらずっと聴いていたい感じ。

他、Goodeも良かったし、この曲そのものは見つからなかったけれど、Guldaもたぶん好き。Guldaは不思議な帽子?の写真が検索でヒットするので最初はおぉ??と思ったが、月光1楽章の演奏をyoutubeで聴いて、ズシンという重力感が少な目ながら、深みのある音にすいっと引き込まれた。ポップな帽子のいで立ちとはだいぶギャップがある気がする(巨匠に対して失礼;;)。今は全集の輸入盤が安く手に入るので、早速注文しようかな。

他の曲ならまた好みも変わるかも?だけれど、多分個人的に重厚な音で古典然としたアプローチより、生き生きとしてベートーヴェン本人の感情の振れ幅をその場で見ているような演奏のほうが好きなのだと思う。

で、話は戻って田園。田園という通称は作曲者本人ではなく出版社が後からつけたらしいが、曲の性格を良くとらえているから定着したのだろう、とWikipediaに書いた人に賛成。ちょこちょことさらいながら、要所要所の和音とか主題が変わるところでのp(ピアノ)とか、やっぱり好きだわ~と感動。全楽章は時間的に厳しいと思うけど、終楽章はいつか弾いてみたい。

Beethoven: Piano Sonata No. 1-32, Piano Concertos No. 1-5